誤解を与えるロゴをリニューアル! ビフォア・アフター集
Twitter 2023.09.26
2023年7月に「Twitter」が「X」に変更されて、早3ヶ月が経ちました。
みなさんはもう慣れましたか?
突然の変更に戸惑う人が多かったようです。
実は、大手企業の中には、あえて自社HPのソーシャルメディアのコンタクトアイコンを「X」へ更新していないところがあるというのです。
まずは、その理由がなぜなのかについて、触れたいと思います。
そして、「X」の例でもわかる通り、ロゴの変更というのはその会社やブランドのイメージをがらりと変化させる威力を持っています。
もし、せっかく作り上げたロゴが誤解を生むロゴだったら…。
ブランディングとしてはマイナス要素でしかありません。
今回は、過去にあった、誤解を生むロゴのビフォア・アフターをあわせてご紹介しましょう。
Twitter」→「X」変更は誤解を生む?
ブランド価値とロゴデザインの危うさ
馴染み深かった青い鳥から、「X」という全く違う世界観のロゴになったことは、世界中で物議をかもしました。
海外メディアBloombergは、イーロン・マスク氏が「Twitter」のブランド名を「X」に変更したことによって、最大2兆8,000億円規模のブランド価値を失った可能性があると報じました。
それほど、「Twitter」というブランドと青い鳥のロゴが広く世の中に浸透していたということなのでしょう。
さらに驚くのは、一部の大手企業が、ソーシャルメディアのアイコンを更新していないという事実です。
クレジットカード大手のアメリカン・エキスプレスや、化粧品大手ロレアルといった誰もが知るブランドが、「X」への変更をためらっているのだとか。
その理由のひとつは、「X」が閉じるボタンと誤解されるからというもの。
実際、大手企業のHPを調べてみると、3ヶ月経った今ですら青い鳥がまだたくさん飛んでいます。
「X」の文字には、「決済や通販、動画配信などあらゆる機能を集約するという意味を込めた」というマスク氏。
この狙いが予想通りに機能するかどうかは、これからの「X」のブランドイメージ次第と言えるでしょう。
誤解を生むロゴのビフォア・アフター集
Institute de Estudos Orientais
出典:Coliss
これは、ポルトガルにあるカトリック系大学の東洋研究所のロゴです。
建物と太陽という図柄ですが、ビフォアは、はたして意図した通りに見えるでしょうか。
どちらかといえば、何かものが突き刺さっているイメージがあります。
コンセプトは変えず、ネガティブなスペースを塔の形に変更し、強調することで、アフターの方は「東洋研究所」という場所に相応しくなったといえます。
Computer Doctor
出典:Coliss
名前から連想するに、PCの修理会社のロゴと思われます。
しかし、ビフォアで象徴的に使っているマウスが微妙です。
アフターにあたる新しいロゴでは、PCモニターを連想させる四角の中に、ヘルスケアのシンボルである十字架を配しています。
同時に、ComputerとDoctorのロゴタイプが強調され、すっきりしたデザインに生まれ変わりました。
Arlington Pediatric Center
出典:Coliss
こちらは、アメリカにある小児科の医療施設のロゴです。
ビフォアでは、大人と子供の関係性が誤解を生むデザインだと言われてしまいました。
そこで、アフターでは2人の人間が笑顔になるようなデザインに変更。
丸みのあるフォルムがフレンドリーで温かみのあるものに変わりました。
また、タイポグラフィもフォントをサンセリフにしたことでわかりやすくなっています。
Mama’s Baking
出典:Coliss
こちらのロゴのビフォア、「ママ」と「パン焼き釜」をイメージしたのでしょうか。
残念ながら、ママが燃えているように見えてしまいます。
アフターでは、より具体的にオーブンから焼き物を取り出す時に使う、オーブンミットをハートにみたててシンボル化。
ロゴタイプのぽっちゃりした感じが、愛情を持って料理をするママを連想させてくれます。
Safe Place
出典:Coliss
Safe Placeを直訳すれば「安全な場所」。
ところが、ビフォアのロゴは、安全の意図が伝わらず、ごちゃごちゃしすぎています。
むしろ、何か不穏な空気さえ漂ってきそうな印象。
図形の中に図形があり、さらにその中にわかりづらいシンボルが重なっているからでしょう。
まずは、図形を整理し、安心感をあたえる家の形に。
誤解を与える不穏なシンボルを排除して、Safe Placeというタイポグラフィをサンセリフにしたことで安全な場所が一目でわかるようになりました。
シンプルにすることの大切さがよくわかるビフォア・アフター例です。
まとめ
「Twitter」の衝撃的な「X」への変更。
「X」では誤解を生むとの理由でアイコンのロゴが更新されない事実には、驚きました。
そして、たとえシンプルであったとしても、誤解を生むロゴは間違ったメッセージと印象を与えるのだということがお分かりいただけたと思います。
ブランディングの要であるロゴが、見方によっては不適切であったり、何かのミスのように見えてしまっては本末転倒です。
意図を快く、正しく受け取ってもらえるロゴが、結局は長く愛されるロゴの秘訣といえるでしょう。
「X」は果たし今後、どのように受け取られていくのか。
経過をみていきたいですね。
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参考文献
【[Coliss] そのデザイン、意図したものと違って見える!ロゴに含まれた曖昧なメッセージ、誤解されたデザインを再デザイン】
【[PreBell] ツイッターが「X」に名称変更、親しまれてきた青い鳥廃止へ】
【[BUSINESS INSIDER] 「X」ロゴに「閉じる」ボタンと錯覚する問題。大手企業がTwitterアイコンを変更できないリアルな理由】
【[iPhone Mania] Twitterの「X」への変更は大失敗?2兆円のブランド価値を喪失か】