国際交流ロゴの実例紹介とデザインのポイントを解説します!
コラム 2022.02.01
前回の記事では、「2022年日本・南西アジア交流年ロゴマーク」を参考に、“国際交流”がテーマのロゴをデザインする際の参考ポイントについて解説しました。
今回は、さらにいくつかの“国際交流”がテーマのロゴ実例をご紹介。
交流先の国の特徴をデザインで表現するにはどうすれば良いか?
日本らしさを表現するには?
“国際交流”を分かりやすく表現するには?
…など、実例には“国際交流”のロゴデザインのヒントがいっぱいです。ぜひ、ロゴ作成の参考にしてみてください。
■目次
“国際交流”がテーマのロゴ実例
日・クウェート外交関係樹立60周年記念ロゴマーク
画像引用元:外務省| 日・クウェート外交関係樹立60周年(2021年)記念ロゴマークの決定
2021年は、日本とクウェートが国交樹立60周年となる節目の年でした。
そして、両国の交流促進を目的とした記念事業で使用する為に作られたのが、こちらの「日・クウェート外交関係樹立60周年記念ロゴマーク」です。
周年の「60」の数字が、印象的なデザインになっていますね。
「6」の角ばったデザインの数字はクウェートの国旗がモチーフになっていて、「0」の赤丸は日本の国旗“日の丸”がモチーフとなっています。
前回の記事では、国旗のデザインをそのまま並べて友好関係を表すデザインをご紹介しましたが、こちらは“国旗をアレンジして並べる”デザインとなっています。
「6」のデザインとクウェートの国旗を見比べると、単に国旗の赤・緑・黒色を使っているだけでなく、国旗の色の塗り分けを上手く使って「6」を表現しているのが分かりますね。
国旗のデザインをそのままロゴに使用する方法もありますが、このロゴのように、数字やモチーフ等と国旗を組み合わせる方法もあります。
日・モルディブ外交関係樹立50周年記念行事公式ロゴマーク
画像引用元:外務省 | 2017年日・モルディブ外交関係樹立50周年記念行事公式ロゴマークの決定
周年の数字と国旗のデザインが組み合わさった例を、もう一つご紹介しましょう。
こちらは、2017年に作られた「2017年日・モルディブ外交関係樹立50周年記念行事公式ロゴマーク」です。
先述の「日・クウェート外交関係樹立60周年記念ロゴマーク」では国旗で数字を表現していましたが、こちらの場合は数字に国旗を組み合わせています。
周年の「50」が黒線ではっきり書かれているので、周年が分かりやすいデザインですね。
ところでこちらのロゴ、とても整ったデザインに見えませんか?
「50」の曲線とモルディブの国旗に描かれた月の曲線、そして“日の丸”の円…実はこれらの曲線は、いずれも「コントラクション・グリッド」を使って描かれています。
※「コントラクション・グリッド」については、記事【日本人にとって身近なロゴマーク「家紋」について学んでみよう!〜デザイン編〜】で解説しています。ぜひ、併せてご覧ください。
こちらのロゴでは主に正円の「コントラクション・グリッド」が使われていますが、正方形のガイドが使われている部分もありますね。
「コントラクション・グリッド」を使って図案を描くと全体的に整った印象のデザインになるので、ロゴ作成でよく使われています。
日加修好90周年記念公式ロゴマーク
画像引用元:外務省 | 日加修好90周年記念公式ロゴマーク決定発表
次は、国旗のデザインを使った実例をご紹介します。
日本とカナダが2018年に国交樹立90周年を迎えるにあたり、記念事業で使用する為に作られたのがこちらの「日加修好90周年記念公式ロゴマーク」です。
日本の“日の丸”と、カナダの“サトウカエデ(メイプルリーフ)”が描かれたロゴです。
どちらのモチーフも国旗の中央に描かれていて、色も赤色と共通しているので、2つ並べるだけでも“友好”の雰囲気が伝わりますね。
さらに、国旗のモチーフの上に描かれた“山のシルエット”もデザインのポイントとなっています。
日本の“富士山”とカナダの“カナディアン・ロッキー”の特徴をシンプルに表したデザインで、それぞれの国に有名な山があるという共通点を表現しているだけでなく、線が繋がっている事でも“友好”を表現しているように感じられます。
静岡市国際交流協会ロゴマーク
画像引用元:静岡市国際交流協会
これまでご紹介した実例は交流のある特定の国同士をテーマにデザインされたロゴでしたが、次にご紹介するのは特定の自治体と諸外国の人々との交流を推進する団体のロゴになります。
「静岡市国際交流協会」のロゴは、静岡のイメージ“富士山”と“地球儀”のモチーフが使われていて、静岡市と諸外国の人々との交流を表現しています。
こちらのロゴのように、特定の国との交流ではない場合によく使われるのが“地球儀”のモチーフです。ロゴに“地球儀”が入っているとグローバルな雰囲気になるので、ロゴを見た人が“国際交流”をイメージしやすくなるのです。
ちなみに、こちらのロゴはこれまでご紹介したものと違う点があるのですが、お気づきでしょうか?
それは、ロゴに団体の略称(愛称)が入っている点です。
「シンボルマーク」に下に入っている「SAME」は、「静岡市国際交流協会」の英語表記(Shizuoka City Association for Multicultural Exchange)の頭文字を取った略称です。
「SAME(同一)」と同じ綴りなので覚えやすいですし、何より“人は国籍関係なく、みんな同じ”という、国際交流を思わせるネーミングになっているのが良いですね。
馴染みのある単語や国際交流を思わせる単語になるような略称にできれば、ネーミングからも団体の認知度アップに繋げやすくなります。
※ネーミングについては、記事【ここに注意!ブランドネームの決め方】で解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
福島市国際交流協会ロゴマーク
画像引用元:福島市国際交流協会 | 新しいロゴマークが決定しました!
こちらも先述のものと同じく、国際交流を推進する団体のロゴになります。
「福島市国際交流協会」ロゴのシンボルマークの中央は、“地球儀”に福島市(福島県)を代表するフルーツの“桃”を組み合わせたデザインとなっています。
地球儀を囲む花びらのデザインは“手を振る人々”のイメージも兼ねていて、世界の人々と交流している様子を表現しているとのこと。
“手を取り合う人々”や“連なる人々”、“握手している手”など、“人”や“手”のモチーフは交流を表現する際によく使われています。
次に、「福島市国際交流協会」の略称「F-IFA」のロゴタイプを見てみましょう。それぞれのアルファベットに、福島市らしさがデザインされています。
- F=いかにんじん(郷土食)
- I=わらじ
- F=こけし
- A=雪うさぎ(春先、吾妻山に残る雪の形がうさぎに見える事から)
“地球儀”や“人々”のモチーフで国際交流を表現する事はよくありますが、活動拠点となる地域がイメージできるモチーフもデザインに入れる事で、その地域の人々にとって親しみやすいロゴになります。
そうする事で、ロゴを通じて人々に“国際交流”をより身近なイメージとして伝えられます。
地域がイメージできるモチーフをロゴに使う事は、その地域の人々の興味を引きやすくなり、活動の輪を広げる事に繋げられるのです。
国旗や地球儀・人などのモチーフを使う事で、簡単に“国際交流”をイメージさせるロゴを作る事はできますが、場合によっては他の“国際交流”のロゴと似通ったデザインになってしまいます。
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