アニメーションの参考に!「モーションロゴ」実例
コラム 2021.05.25
前回の記事では、近年「モーションロゴ」のメリットや、「モーションロゴ」の必要性が高まっている事についてご紹介しました。
今回は、「モーションロゴ」の実例と共に、ロゴをどのようにアニメーションさせれば良いのか、参考になるポイントと共にご紹介します。
ぜひ、アニメーションのアイデアのヒントにしてみてください。
■目次
「モーションロゴ」実例
ロゴのデザインには、シンボルマーク(図形)のあるロゴと、シンボルマークの無いロゴ(文字のみ=ロゴタイプ)があります。
シンボルマークの有無によって「モーションロゴ」の実例をまとめましたので、それぞれでどのようなアニメーションになっているのかについても、注目して見てみてください。
シンボルマーク無しの「モーションロゴ」
アマゾンジャパン
引用元:Amazon Japan Official | Amazon 日本ストア CM 「見つけてほしい日本が、あります」
大手ECサイトの「Amazon(アマゾン)」の「モーションロゴ」です。
“amazon”の文字の部分はそのままで、“矢印”の部分だけがニッコリと微笑むようなアニメーションをしていますね。
「Amazon」ロゴの“矢印”のデザインには、下記の2つの意味が込められています。
・アルファベットのaからzまで(a→z)、つまり“何でも揃う”ECサイトである
・買い物をした顧客が満足した笑顔
“矢印”は静止状態のロゴでも笑顔に見えていましたが、「モーションロゴ」によって“矢印=笑顔”の印象が一層強くなったように感じられます。
アニメーションとしては派手さも無くシンプルなものですが、その分、印象もシンプルになり、記憶に残りやすくなっています。
明治安田生命
引用元:公式チャンネル明治安田生命 | CM「新しい寄り添い方」篇
生命保険会社「明治安田生命」の「モーションロゴ」です。
ロゴの黄色いワンポイント部分は、“お客さまの暮らしをあたたかく照らす「陽光」”(明治安田生命Webサイト 会社概要より)との事。つまり、“太陽”を表しているので、アニメーションで転がす為に丸くしたのではなく、きちんとした理由があって丸い形をしていたのです。
こちらのロゴは、帯の中にロゴタイプ(文字ロゴ)があり、アニメーションさせにくそうなデザインをしていますが、黄色いワンポイントの意味(陽光)と形を上手く利用したアニメーションに仕上がっています。
永谷園
引用元:永谷園公式 | 【おいしい保存食】永谷園「災害備蓄用フリーズドライご飯」
「お茶づけ海苔」で有名な「永谷園」。この「モーションロゴ」は、テレビCMで見て印象に残っている方が多いのではないでしょうか。
“永谷園と言えばお茶漬け”という事をそのままアニメーションにした、コンセプトが非常に分かりやすい「モーションロゴ」です。
ロゴに込められたデザイン(企業理念や社風など)をアニメーションとして表現するのではなく、“◯◯(会社)と言えば△△(商品またはサービス)”といった具合に、会社と商品またはサービスなどを結びつけてターゲットやユーザーの印象に残したい場合に、このような「モーションロゴ」にするのも良いでしょう。
シンボルマークありの「モーションロゴ」
エステー
引用元:エステー宣伝部ドットコム | 消臭力「CM消臭力」篇 30秒
消臭剤や防虫剤などを販売している、日用雑貨メーカーの「エステー」です。
「エステー」のロゴと言えば、可愛らしい“ひよこ”のシンボルマークが印象的ですよね。
シンボルマークありのロゴは“シンボルマークをアニメーションさせる”パターンが多く、この「モーションロゴ」もそのパターンになります。
勢いよく飛び跳ねて現れる“ひよこ”はつい目で追いかけてしまうので、“エステー=ひよこのシンボルマーク”が印象に残りやすくなっています。
「明治安田生命」の「モーションロゴ」でもありましたが、“跳ねる動き”は元気が良く、ポップで明るい印象を与えるアニメーションです。
エイベックス
引用元:avex | 東方神起 / LIVE TOUR 2019 ~XV~ PREMIUM EDITION SPOT (15sec)
音楽事業を中核とするグループ会社「エイベックス」の「モーションロゴ」です。
“avex(エイベックス)”の“a”が、手前から奥に下がりながら描かれるアニメーションが印象的ですね。
“a”のシンボルマークは“メビウスの輪”をモチーフにデザインされています。(エイベックスWebサイト ニュース2017 プレスリリースより)
その為、平面的な帯状から不思議な立体感のある“a”に変化する様は、“メビウスの輪”を連想させるアニメーションとなっています。
「シンボルマークが(エステーのような)キャラクターじゃないと、アニメーションさせにくいのでは…」と思われるかもしれませんが、文字のシンボルマークでも、工夫次第で十分印象的なアニメーションにする事ができます。
マツダ
引用元:Mazda Official Web | MX-30: HUMAN MODERN(ヒューマンモダン)15秒版
自動車メーカーの「マツダ」の「モーションロゴ」で、こちらも文字がシンボルマークになったデザインですね。
“輝き”のアニメーションは“綺麗”や“高級感”といった印象に、“起き上がる”や“ふわっと浮かび上がる”といったアニメーションは“かっこいい”や“おしゃれ”といった印象になるので、こちらの「モーションロゴ」からは高級でかっこいい印象を受けます。
静止状態のロゴでは単に“立体的なロゴ”といった印象しかありませんでしたが、この「モーションロゴ」は「マツダ」のイメージを格段に高めたように感じられます。
「モーションロゴ」の番外編
東芝
引用元:東芝CM公式 | 【TOSHIBA】エレベーター「人とテクノロジー」篇
電機メーカー「東芝」の「モーションロゴ」は、これまでご紹介したものとは少し毛色が違うものになっています。
一見「東芝」と関係無さそうな、ロゴにも用いられていない“幾何学形”のデザインがアニメーションに登場していますね。
実はこの“幾何学形”は「東芝」のグラフィックモチーフとなっていて、“東芝グループの高度な専門性と技術力に基づく精緻さや正確さ”を表しているとの事。(東芝Webサイト ビジュアルシステムより)
“幾何学形”は「東芝」のWebサイトを始め様々なツールのデザインに使用されていて、ロゴとは別に“東芝っぽさ”を創り上げる要素となっています。
ロゴを「手前から奥に下げる」という最小限のアニメーションにして注目させ、“幾何学形”のアニメーションで「東芝」の“想い”や“姿勢”を表現する…「モーションロゴ」だからこそ伝えられる想いですね。
家電メーカーのようにロゴデザインがシンプルで、ロゴ自体にあまり特定の印象を持たせたく無い場合に、「東芝」のような“ロゴ以外の要素(色や形)で表現する”のもひとつの方法です。
ロゴに動きが加わると、何だかおしゃれでかっこよく見えますよね。
ですが、「モーションロゴ」は“とりあえず動かせば良い”というものではありません。
ターゲットやユーザーに与えたい印象とロゴのアニメーション(動きや表現)が合っていないと、“ロゴがただ動いているだけ”になってしまいます。
「モーションロゴ」を作る際もロゴを作る時と同じように、“とりあえず”で作ってしまわないようにしましょう。
「モーションロゴはまだ必要ないけど、ロゴは作ってみたいな…」と、ロゴ作成に興味を持たれましたら、ぜひ【ココロゴ】のWebサイトを覗いてみてください。
ロゴに関するご相談も「お問い合わせ」で受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせくださいね。