ロゴ作成のアイデアに!和風&モダン和風のロゴの実例
コラム 2021.04.13
前回の記事では、「和風ロゴ」をデザインする際のポイントの解説や、和風デザインのアイデアの参考になるWebサイトをご紹介しました。
今回は、「和風ロゴ」の実例と共に、デザインの参考となるポイントをご紹介します。
■目次
「和風&モダン和風」ロゴ実例
たねや
画像引用元:たねや
「たねや」は滋賀県に本部を置く、和・洋菓子の製造・販売、飲食のグループ企業です。
和菓子店の店頭にある木製看板では、“右から読んで「たねや」”となりますが、この手書きの筆文字に見覚えがある方は多いかと思います。
シンボルマークが無い「ロゴタイプのみ」のロゴですが、勢いのある筆独特の線は、とても印象に残りますね。
手書きの文字はフォントと違って文字に個性が出るので、シンボルマークの無いロゴでも十分印象的なデザインにする事ができます。
高級「生」食パン専門店 乃が美
画像引用元:高級「生」食パン専門店 乃が美
高級食パンブームの“先駆け”とも言われている、「乃が美」です。
「たねや」と同じく、手書きの筆文字ロゴなのですが、かなり印象が違って見えるのではないでしょうか。
こちらの筆文字の場合、「たねや」に比べてしなやかで細い線で書かれているので、“繊細”や“高級感”といった雰囲気が感じられます。
このタイプの筆文字は、割烹や料亭、旅館などでもよく使われています。
同じ“手書きの筆文字”でも、線の書き方によって幅広い表現が出来るのが、筆文字の面白いところです。
サントリー緑茶 伊右衛門
画像引用元:伊右衛門 | サントリー
「サントリー緑茶 伊右衛門」は、サントリー食品インターナショナル(株)から販売されている、人気のペットボトル緑茶です。
“丸の中に茶”と書かれた家紋風のシンボルマークのデザインはシンプルで目立つデザインなので、「伊右衛門」のロゴタイプよりもこのシンボルマークの方が、印象に残っている方が多いのではないでしょうか。
ロゴを家紋風のデザインにする場合、丸の線の太さはロゴの印象に大きく影響します。
例えば、「サントリー緑茶 伊右衛門」のように太線にすると、昔ながらの家紋の印象が強くなるので、“老舗っぽさ”や“伝統”の印象になります。
反対に細線にするとスタイリッシュな印象になるので、「モダン和風」のロゴでよく使われるデザインになります。
ゆであげのスパゲッティー 洋麺屋 五右衛門
画像引用元:洋麺屋五右衛門
“お箸でスパゲッティーを食べる”というスタイルの草分け的存在、「洋麺屋 五右衛門」です。
シンボルマークは役者を描いた浮世絵の「石川五右衛門」をモチーフに、ロゴタイプは歌舞伎の看板などで用いられていた書き文字を元に作られた「勘亭流」フォントによってデザインされています。
「勘亭流」はカジュアルめな印象の筆文字フォントですが、細かく書き込まれた浮世絵の「五右衛門」と紺一色のカラーの効果で、落ち着いた印象になっています。
「黒色の方が、もっと和風な感じが出て良いのでは?」と思われるかもしれませんが、「勘亭流」が黒色だと“いかにも歌舞伎”な雰囲気になってしまうので、この場合はお店の雰囲気に合いません。
紺色は、落ち着いた“和”の雰囲気を出すのにちょうど良く、“高級感”と“カジュアル”の両方を感じさせる事ができる便利なカラーです。
ところで、なぜ「石川五右衛門」がロゴになっているのか、ご存知でしょうか?
「洋麺屋 五右衛門」では、たっぷりのお湯でスパゲッティーを茹で上げる為、“五右衛門鍋”を使用しているとの事。
“お箸でスパゲッティーを食べる”というスタイルをロゴのデザインにするのではなく、“五右衛門鍋=石川五右衛門”をモチーフにデザインしているところが、ロゴの由来も含めてインパクトがあって面白いですね。
上羽絵惣(うえばえそう)
画像引用元:上羽絵惣株式会社
刺激臭が無く、除光液を使用しない「胡粉(ごふん)ネイル」で有名な、「上羽絵惣」です。
「上羽絵惣」は「胡粉(顔料のひとつ)業」から始まった創業260年以上の会社で、「白狐」のシンボルマークと旧字体のロゴタイプが“老舗”の雰囲気を感じさせますね。
「上羽絵惣」のトレードマークである「白狐」は、アール・ヌーヴォーやアール・デコ様式に影響を受けた大正時代の6代目・上羽庄太郎によってデザイン(上画像右・胡粉ネイルのラベル参照)されたそうです。
西洋の影響を受けた「白狐」のデザインとアルファベットが入っていても「洋風デザイン」に片寄らず、旧字で手書き感のある「上羽絵惣」のロゴタイプによって、しっかりと“和”の雰囲気が出ている絶妙な「和風ロゴ」ですね。
福助株式会社
画像引用元:fukusuke | 福助株式会社
東京に本社を置く「福助株式会社」は、足袋や靴下、ストッキングなどを製造・販売する企業です。
「福助株式会社」のブランドのひとつ、「福助足袋」で使われている赤丸の“福助さん”とアルファベットでデザインされたこのロゴは、2020年1月にリニューアルされた、新しいCI(コーポレート・アイデンティティ)ロゴです。
“福助さん”の日本らしいモチーフのシンボルマークと、すっきりと洗練された印象の英字フォントのロゴタイプは、海外向けとしても活用できるデザインですね。
ロゴのカラーには日本の伝統色の「緋色(ひいろ)」と「濃墨(こずみ)」を採用。
色でも日本らしさが表現されている、「モダン和風」なロゴです。
株式会社湖池屋
画像引用元:株式会社湖池屋 | 総合スナックメーカーのコイケヤ
「株式会社湖池屋」は、スナック菓子などの製造・販売を行なっているお菓子メーカーです。
2016年に実施されたコーポレートブランドの統合を機に、赤い楕円の中にカタカナの「コイケヤ」が書かれたロゴから、「モダン和風」なロゴへと一新しました。
ロゴリニューアル後に発売された「KOIKEYA PRIDE POTATO」は、“新生 湖池屋”を象徴する大ヒット商品となり、「湖池屋」へのイメージが変わった人も多かったのではないでしょうか。
家紋風シンボルマークは“老舗”という雰囲気を感じさせるデザインですが、やや丸みのある六角形や「湖」のシルエットによって、堅くなりすぎない印象になっています。この丸みのある家紋風デザインによって、“老舗”と“お菓子メーカー”という事が上手く表現されたシンボルマークとなっています。
「和風ロゴ」と言うとデザインのバリエーションがあまり無く、使える業種も限られるイメージがあるかもしれませんが、今回ご紹介したように、実はとても幅広いタイプのデザインが作成可能で、様々な業種で使う事が出来るロゴなのです。
ロゴ作成に興味を持たれましたら、ぜひロゴ作成・制作サービスの【ココロゴ】のWebサイトを覗いてみてください。
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