売り上げを左右する!?ネーミングの重要性とは?
コラム 2020.10.06
新しくお店や会社・サービスを始めたり商品を発売する際に、「ロゴ」を作ろうと考える人は多いでしょう。しかし、ロゴを作るよりも先に、やらなければいけない事があるのはご存知でしょうか?
それは、お店や会社・サービスの“ブランド名”を決める事…「ネーミング」です。
お店や会社・サービス、いずれにしてもネーミングを決めなければロゴも作れませんよね。
ですがネーミングは、“ロゴ作成に必要だから決める”というものではありません。
今回は、意外とその重要性が知られていない「ネーミング」についてご紹介いたします。
■目次
ネーミングの重要性とは?
ロゴを作る(デザインする)事に比べると、ネーミングは「“何となく”で決めてしまっても大丈夫」と思っている方が多いのではないでしょうか。
ネーミングは、単に「お店や会社・サービスに名前を付ける」という事だけではなく、実はお店や会社・サービス自体のイメージや、売り上げにも大きく関わってくるほど重要なものです。
もし、“何となく”でネーミングを決めてしまうと、作るロゴも“何となく”なデザインになってしまいます。
“何となく”で作ったロゴでは、お店や会社・サービスのイメージがユーザーやターゲットに伝わらず、認知度を上げたり競合他社との差別化が図れません。※
その結果、「売り上げが伸びない」という事に繋がってしまうのです。
※ロゴによって認知度が上がる理由は、記事【ブランディングに欠かせない、ロゴの役割と効果とは?】でご紹介しています。併せてご覧ください。
ネーミングは簡単に変えられない!?
以前の記事【ロゴデザインのリニューアルについて、有名企業の実例と共にご紹介します!】で、ロゴデザインのリニューアルについてご紹介しました。
では、ネーミングもロゴのように、後から変える事はできるのでしょうか?
結論から言うと、ネーミングもロゴと同じように後から変更する事は可能です。しかし、次のようなデメリットが発生する為、後から変更する事はおすすめしません。
・お店やサービスなどを利用していたユーザーが混乱してしまう
・ネーミングの変更に伴って名刺や看板などの変更が必要になり、手間と費用がかさむ
・認知度が“リセット”されてしまう
それぞれについて詳しく解説していきましょう。
ユーザーに混乱を与える
ネーミングを変更するとなると、ロゴデザインも併せて変更する事になります。
すると、今まで目にしてきたロゴが“見当たらなくなる”ので、ユーザーやターゲットは「あれ?あのお店(会社・サービス)は無くなったのかな?」と感じるでしょう。
特に、ユーザーにとって“今まで利用していたコト・モノが無くなる”となれば、混乱は避けられません。
ユーザーを混乱させてしまうと、それまで築いてきたお店や会社との信頼関係が壊れてしまう可能性があるので、お店・会社にとっては大きなデメリットとなります。
ネーミング変更の手間と費用
“ネーミングとロゴデザインの変更はセット”と前述しました。
新しいネーミングは自分たちで考えても、ロゴデザインの変更は、ほとんどの方はロゴ作成会社やデザイナーに外注するでしょう。そうなると、「ロゴ作成費」が発生する事は予想できますね。
しかし、ネーミングの変更で発生する費用はそれだけではありません。
看板や名刺、お店や会社の備品など「ロゴが使われて(印刷されて)いるモノ全てを作り直す為の費用」も発生します。
お店の場合だと、ネーミングやロゴデザインの雰囲気に合わせて改装する「改装費」が必要になる事もあるでしょう。
また、前述したようなユーザーの混乱を避ける為、ネーミングを変更する前には十分な告知を行わなければいけません。「ネーミングを変える」というだけで、かなりの手間と費用がかかってしまうのです。
認知度が“リセット”されてしまう
ネーミングを変更する事で、ユーザーやターゲットが「お店(会社・サービス)が無くなった」と勘違いするのは仕方ありません。
しかし、ここで見逃せないのが“認知度のリセット”です。
旧ネーミング&ロゴの認知度が高ければ高いほど、新ネーミング&ロゴに変わる事で認知度はグッと下がってしまいます。
認知度は「売り上げ」に直結するので、ネーミングの変更は「認知度がリセットされた時の影響」を考慮して、十分に検討した上で行わなければいけません。
ネーミングで売り上げが変わる!?
先述したようなデメリットがある為、一度決めたネーミングを変えるのはおすすめしません。
ですが、
認知度が上がらない…
売り上げが上がらない…
そんな時には思い切ってネーミングを変えてみるのも良いでしょう。
実際に、「ネーミングを変えた事で売り上げが大幅アップした」という有名な話があります。
アパレル製品や雑貨を販売している「株式会社レナウン」が販売している抗菌防臭靴下『通勤快足』。1987年以来、長年に渡って販売されている定番商品で、知っている方も多いかと思います。
実はこの『通勤快足』、当初は『フレッシュライフ』というブランド名で発売されたものでした。しかし、売り上げがいまひとつ伸びず、ネーミングを『通勤快足』に変更。
何と、改名前には3億円だった売り上げが、改名後には45億円になるという大ヒット商品となったのです。
ネーミングひとつでここまで売り上げが変わるとなると…ネーミングの重要性がお分かりいただけたのではないでしょうか。
最初にネーミングを決める段階で、認知度が上がりやすい…つまり、「印象に残りやすく、分かりやすいネーミング」にする事ができれば、後からネーミングを変える必要はありません。
では、どうすれば「印象に残りやすく、分かりやすいネーミング」を付けられるのか…
実はネーミングには、よく使われるいくつかの“方法”があります。
次回の記事で、その“方法”の中からいくつかピックアップして、実例と共に詳しくご紹介していきます。