ブランディングに欠かせない、ロゴの役割と効果とは?
コラム 2020.02.11
起業や新サービス、新商品の開発や個人活動を始めた時など、新しくロゴが必要になる場面は様々です。
無料ロゴ作成ツールやロゴ作成サイトの登場で、誰でも簡単にロゴが作れるようになり、ロゴ作成のハードルはグッと下がりましたが、「何も無いよりは、あった方が良いから」という理由で、とりあえずロゴを作ろうとしていませんか?
ロゴはブランディングに関して非常に重要な役割を果たすので、「とりあえず」でロゴを作ってしまうのはおすすめしません。
企業が高額なデザイン料を払って、ロゴを作った話を聞いたことはないでしょうか?
ブランディングに欠かせないロゴには、それだけ払う価値があるのです。
今回は、ブランディングに欠かせないロゴの役割と効果について、詳しく解説いたします。
■目次
ロゴは「顔」!視覚的な印象を左右する
第一印象というのは、とても重要です。
初対面の相手の愛想が無かったら…その後、その人に対して良い印象は持てませんよね。
一説によると人の第一印象は、なんと潜在的に2年間も残ると言われているそうです。ですので、初めに相手に悪い印象を与えてしまうと、そのまま2年間もその印象を持たれてしまうのです。
「ロゴは人じゃないから、第一印象なんて関係ないのでは?」と思われるかもしれませんね。
でも、しっかり考えてデザインされたものと、とりあえず「社名をフォントでタイピング」したものでは、ロゴの印象が違って見えませんか?
フォント自体は「デザインされた文字」なので、ロゴに使うことに問題はありません。
ただ、きちんとデザインされたロゴと比べると、「タイピングしただけ」のロゴでは企業や商品・サービスそのものの良さは伝わりにくくなります。
もし「タイピングしただけ」のロゴによって、「間に合わせで作りました」という印象を与えてしまった場合には、ターゲットやユーザーからの信頼感を得られません。
しっかり考えてデザインされているロゴというのは、「身なりを整えている人」。
きちんとスーツを着た人に対して、「信頼できそう」と感じるのと同じですね。
ロゴの第一印象が良いと、企業や商品・サービスそのものの印象が良くなり、相手に信頼や安心感を与える手助けをしてくれます。
新しく何かを始める際には、まず相手に信頼と安心を与えることが大切です。
ロゴは、企業や商品・サービスなどの第一印象を良くするためのツールとして、大いに活用できるのです。
ロゴの「個性」で認知度が上がる!
前述では、ロゴは第一印象を左右する「顔」の役割があると解説しましたが、ロゴは「個性」を出すこともできます。
ロゴ作成する際に、企業やサービスが分かりやすいようなデザインにしたり、理念やメッセージをデザインに落とし込んだりすることで、ロゴデザインによる「競合他社との違い=個性」を出せるのです。
もし「フォントをタイピングしただけのロゴ」を作ってしまっては、個性が出せません。
なぜフォントでは個性が出せないのでしょうか?
フォントはデザインされた文字ではありますが、企業や商品・サービスを表現したデザインではありません。
企業や商品・サービスの雰囲気に合うフォントがあったとしても、フォントは雑誌やチラシ、WEBサイトなど様々な媒体で目にするので、タイピングしただけでは「どこかで見た文字」に捉えらて個性を感じることができません。
個性が無ければ、競合他社の中に埋もれてしまって認知度が上がりません。
どんなにしっかりした企業理念を持っていたり、素晴らしい商品やサービスがあったとしても、認知度が上がらなくては、ターゲットやユーザーから「信頼」を獲得するのは難しいでしょう。
ちなみにロゴ作成の際、意図せず他のロゴデザインと似てしまう場合があります。
ロゴデザインが類似してしまうとターゲットやユーザーの混乱を招き、その結果、ターゲットやユーザーに悪い印象を与えてしまいます。
せっかくロゴによって良い印象を与え、個性を出したいのに、悪い印象にはしたくないですよね。
ロゴデザインを考える際には「類似しているロゴ」が無いかどうか、確認が必要です。
ロゴがあると覚えてもらいやすい!?
ロゴは「シンボルマーク」や「ロゴタイプ」がデザインされていることで、フォントと比べてイラストのような印象を受けると思います。
脳は「文字よりも絵(図形)の方が記憶に残りやすい」という性質があるので、ロゴは文字よりも覚えてもらいやすいということになります。
文字だけのロゴ・「ロゴタイプ」の場合でも、「ロゴタイプ」が「一つのまとまり=図形」と捉えられるので、「フォントをタイピングしただけのロゴ」と比べて覚えやすくなっています。
ロゴが「覚えてもらいやすい」性質を持っているということは、ロゴで表現された企業や商品・サービスそのものを覚えてもらいやすいということになります。
特に、キャンペーンやイベントといった短期的に認知度を高めたい場合は、積極的にロゴを活用すべきでしょう。
ロゴは競合他社の中から見つけてもらうための「目印」!
例えば、目的のコンビニを探したり、スーパーの棚から商品を見つけたり、道ゆく人の持つバッグがどこのブランドかすぐに分かるなど、知っているものであれば「あれは○○だ」と、すぐに見分けられますよね。
多数の企業や商品・サービスの中から、自分の知っているまたは目的のものを見つけ(見分け)られるのは、ロゴという「目印」がきちんと付けられ、差別化できているからなのです。
もし企業や商品・サービスに「目印」が無かったら、ターゲットやユーザーに見つけてもらうのに時間がかかります。
そうなると、「目印のある競合他社」にターゲットやユーザーを奪われてしまうかもしれません。
また、ロゴはターゲットやユーザーに合わせたデザインにすることで、目に留まりやすくすることができます。
企業や商品を知らなくても、ロゴデザインが好みのものであれば興味を持つことがあると思います。
ロゴは「まず知ってもらう」為に、文字よりも効果的にターゲットやユーザーに働きかけてくれるのです。
ロゴは「ファン」を作ることもできる!
企業や商品・サービスがターゲットやユーザーから信頼を得ることができると、ロゴはさらに大きな力を発揮します。
新商品が出て、どのメーカー(ブランド)の物を購入するかを検討する時、あまり迷わず「知っているロゴ」が入っている商品を選ぶ方は多いのではないでしょうか?
もし、知らないメーカー(ブランド)の物を選ぶのであれば、評判や品質などをとことん調べて、納得してからになるでしょう。
しかし、あまり迷わず「知っているロゴ」の物を選ぶということは、その「ロゴ=企業」に信頼を置いているということに他なりません。
このように、一度ターゲットやユーザーから信頼を得ることができれば、大々的にPRや説明をしなくても「○○のロゴが入っているから」というだけで選んでもらえたり、購入してもらえたりできるのです。
また、ブランドのイメージ作りが成功すると、所有する目的で「ロゴ入り」の物を購入する顧客も出てきます。
Appleの製品や、ルイ・ヴィトンのバッグなどはそれに当たりますね。
「オシャレでカッコ良くて、洗練されている」Apple製品と、「伝統があり、高品質の高級ブランド」のルイ・ヴィトン。
それぞれの確立されたイメージをロゴが体現しているからこそ、顧客は実用目的だけでなく、所有欲を満たすために「ロゴ入り」の製品や商品を購入するのです。
「外部」だけじゃない!「内部」に与えるロゴの効果とは?
これまではターゲットやユーザーといった「外部」に対しての効果について述べてきましたが、実はロゴは「内部(社員やスタッフ、同志)」に対しても効果があります。
企業理念やメッセージ、企業やサービスの特徴などをデザインに落とし込んで作られたロゴは、ターゲットやユーザーよりも、「内部」の人々の方が頻繁に目にするでしょう。
ロゴによって目指すべきものが明確になると、「内部」の人々はそれにふさわしいサービスや商品を提供するための行動・活動することができます。
また、共通の意識を持って取り組むことができるようになるので、団結力を高めることにも繋がっていきます。
ブランディングにおけるロゴの役割と効果について色々と解説してきましたが、ただロゴがあるだけではブランドイメージを高めることは出来ません。
「内部」の人々が企業理念やメッセージなどをきちんと理解し、行動・活動して行かなければ、ブランドイメージを高めることはできませんし、ターゲットやユーザーからの信頼は得られません。
「内部」からブランドイメージを高めていくためにも、しっかりと考え作られたロゴの存在はとても重要になってくるのです。