ロゴが完成したらやるべきこと3つ
コラム 2022.08.30
いまや企業だけでなく、ほぼ全てのプロダクト、そしてサービスに至るまでロゴが存在します。
そもそもロゴとはなんでしょう?
ロゴは、物や人物がなにものなのかを伝えるマークであり、アイデンティティでもあります。
そして時代と共にその役割を広げ、品質を保証するものや、言葉が通じなくとも理解できる象徴へと進化してきました。とりわけ、企業やブランドにとっては、その会社や団体がもつ理念や理想を伝える役割を担うようになってきています。
もはやロゴは単なるしるしではありません。
そして、ロゴは作成したら終了ではありません。
世の中に認知され、目に止まってこそ掲げる価値があると思われます。
だからこそ、ロゴをデザインし出来上がったらなら、やっておきたいことがあります。
今回は、ロゴが大事に扱われ、最大限に活用するための3つのToDoをご紹介したいと思います。
その① あれ?このロゴ見たことある! を防ぐためのチェック
文字通り、デザインしたロゴが他と類似していないか、のチェックです。
これだけロゴが溢れる世の中、あのブランドみたいになりたい、ああいう雰囲気を出したいとあれこれ探っているうちに似たようなロゴを作ってしまう。あるいは意図せずとも、理念や思い描いたデザインが他社と被ってしまった、という事態に陥る可能性は十分あります。
ロゴのデザインがある程度固まった時点で、似たようなデザインはないかチェックしておくことをおすすめします。
その際、知っておきたいのが、特許庁が紹介している「Graphic Image Park」やGoogle が提供している画像検索機能などのツールです。
◆画像衣装広報検索支援ツール:Graphic Image Park◆
https://www.graphic-image.inpit.go.jp
◆Google 画像検索◆
https://www.google.com/imghp?hl=ja_JP
企業や商品のロゴは商標であるとともに著作物でもあります。
似すぎていて著作権侵害にならないように、という慎重さも必要ですが、なにより「どっかでみたことあるな」「凡庸だな」と思われるのは良いロゴとは言えませんよね。
そのようなことのないよう、他社にないオリジナル溢れるデザインのロゴを作成したいものです。
その② 完成とともにしっかり決めておきたいガイドライン
他に類のない、オリジナルのロゴが完成したら、ぜひ取り決めてほしいのがガイドラインです。
ロゴを保有する企業やブランドが意図しない用途でロゴが使用される、または勝手にイメージを変更されないようにするためです。
これは、ロゴを作成した企業やブランド内外に適用できるようにしておくとベストです。
たとえ企業内であっても、ロゴを容易くイメージチェンジできてしまっては、ブランドの統一イメージを保てなくなってしまいます。
そればかりか、対外的にもそのブランドのロゴはどれが正統なのか曖昧になってしまいます。
大切なロゴのイメージを正確に保つためにもガイドラインは必要不可欠です。
では、ガイドラインはどのように作れば良いのか?
実際にロゴに関するガイドラインを公開している企業をご紹介します。
まずは、鳥のイメージでお馴染みのTwitterの場合です。
ロゴの下地は青か白で変形や回転は不可、古いヴァージョンの使用不可、といった禁止事項から使用する際の規則に至るまで記されています。
次に、ビジネスチャットのサービスを行なっているChatworkの場合です。
こちらには、ロゴのコンセプトから表示規定、使用する色のカラーコードなどが細かく紹介されています。
ロゴを作ったら、このようなガイドラインを参考にロゴ使用の際のサイズや色、許諾についてしっかり決めておきましょう。
その③ 効果的な発表の仕方と拡散方法
既存のものと似たようなロゴになっていないか、ロゴについてのガイドラインはしっかり決めたかを確認したら、いよいよロゴを活用させることになります。
その最終段階として、上記同様に気を配っていただきたいのが、ロゴの発表の仕方と運用方法です。
ロゴの発表は、社内外に企業・ブランドの立ち位置と理念を伝える絶好の機会です。
顧客や大切な取引相手、その社を知ってほしい人に、ロゴを作成したことをストーリーと共に発表するのが効果的です。
ロゴに込めた思いだけでなく、ロゴ作成までの道のりなども付け加えると、そのブランドがどのような考えでロゴを誕生させたのかがわかり、よりブランド効果が高まります。
特に、古いロゴから新しいものへと変更する際は、リリース内容を入念に用意するべきです。
なぜリニューアルしたのか、新しいロゴにはどのような意味合いが込められているのかをぜひアピールしましょう。
そして運用する際は、さきほどご紹介したガイドラインに沿って行うのがなによりも大切です。
レターヘッドから名刺に至るまで、全て統一されている必要があります。例え社内のみで使うとしても、あやふやなまま社員が使用してロゴがぼやけてしまわないようガイドラインの徹底が望まれます。
では、発表以外にどのようにロゴを広く世の中に知らせることができるでしょうか?
過去にこんな事例があります。
老舗のタイヤメーカーが、街中でそのタイヤブランドのロゴを探せ!というキャンペーンを行いました。
特定期間、看板や店舗内、町を走る当該企業のタイヤのロゴを見つけて、その写真を特設サイトと自身のSNSに投稿すると、抽選で豪華商品が当たるというものです。
このように、○○を探せ! キャンペーンは、ロゴに限らずブランディングの一助としてよく使われる宣伝手法といえます。
新しいロゴをより多くの人の目に触れさせたい時は、上記のようなキャンペーンを同時に行うのも一つの作戦かもしれません。
まとめ
ロゴは、その企業・ブランドのいわば顔です。
熟考して作ったならなおのこと、世に出す際も細部にまでこだわって運用することが求められます。
少しでも色や形を変えられる、歪ませるだけでも、ブランド価値が下がってしまうかもしれません。
ガイドラインを遵守する・してもらう、そして正しく認識してもらう方法で活用することが大事ですね。
参考文献
【[VISIONS] 企業・ブランドの想いを込めた旗印! これからのロゴデザインの考え方】
【[ゴムタイムズ] SNSでロゴ拡散 グッドイヤーがキャンペーン】