ロゴがアニメーションする!最近流行りの「モーションロゴ」とは?
コラム 2021.05.18
「モーションロゴ」というのをご存知でしょうか?
CMの最初または最後や、映画が始まる前に“ロゴが動いている(ロゴのアニメーション)映像”を目にした事があるかと思います。
そのような、動きを加えたロゴの事を「モーションロゴ」と言います。
ロゴを動かすと、どのようなメリットがあるのか?
ロゴの動かし方には、どのようなパターンがあるのか?
…など、今回は2回に渡って「モーションロゴ」について解説いたします。
■目次
ロゴを動かすメリットとは?
ロゴはそのまま(静止状態)でも、“会社の顔”や“認知度UP”・“競合他社との差別化”など、様々な役割※をこなしています。
※記事【ブランディングに欠かせない、ロゴの役割と効果とは?】で詳しく解説しています。ぜひ、併せてご覧ください。
そんなロゴをあえて動かした「モーションロゴ」には、一体どのようなメリットが発生するのでしょうか?
静止状態のロゴよりも記憶や印象に残りやすい
記事【「SVG」ファイルを使ってロゴを動かしてみよう!】でも少しご紹介しましたが、ロゴが動くメリットとしてまず挙げられるのが、“記憶や印象に残りやすい”事です。
人は「動くものを目で追う」という習性があります。
「目で追う」という事は、“なんと無く目に入る”のとは違って、“注意して見る”事になりますよね。
ロゴは、そもそも記憶や印象に残りやすいようにデザインされているのですが、“注目して見る”事により、静止状態のロゴと比べて一層記憶や印象に残りやすくなるのです。
ロゴの表現の幅が広がる
多くのロゴには、企業理念や社風・特徴など、様々な“意味”が込められています。
それらはロゴの色や形で表現されていて※、静止状態でもロゴを見た人に伝わるようにデザインされています。
※記事【形と色でこんなに変わる!ロゴが与えるイメージの話】で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
ですが、そこに“動き”が加わる事で、色や形だけでは表現しきれなかった“意味”を表現する事が出来るようになるのです。
「任天堂」の大人気ゲーム機「Nintendo Switch」の「モーションロゴ」を例に見てみましょう。
「Nintendo Switch」のロゴは左右一対のコントローラー 「Joy-Con(ジョイコン)」を表していて、静止状態は「Nintendo Switch」の“見た目の特徴”が分かるデザインになっていますね。
そしてこのロゴが「モーションロゴ」になると、「Nintendo Switch」の“機能の特徴”である、コントローラーが本体に接続・分離できる事が表現できるようになります。
引用元:Nintendo 公式チャンネル | Nintendo Switch 紹介映像
この「モーションロゴ」を、テレビCMなどで目にした方は多いのではないでしょうか。
「モーションロゴ」の動きから、“「Nintendo Switch」は、コントローラーをスライドさせて接続・分離できるゲーム機”という事が強く印象に残ったかと思います。
この“機能の特徴”を静止状態のロゴで表現するのはなかなか難しいですが、「モーションロゴ」にする事で、簡単に表現する事ができるのです。
なぜ今、「モーションロゴ」が必要なのか?
「モーションロゴ」には前述のようなメリットがありますが、テレビCMを作ったりしなければ、「モーションロゴ」は特に必要ないと思われるかもしれませんね。
実は近年、テレビCM以外でも「モーションロゴ」の必要性が高まっていて、「モーションロゴ」を作成する会社やお店が増えてきています。
なぜ、「モーションロゴ」が必要となってきているのでしょうか…?
それでは次に、「モーションロゴ」の必要性が高まっている理由について、解説していきます。
デジタルサイネージの普及
近年、駅構内や車内・商業施設などで、液晶ディスプレイに広告や映像が映し出されているのを目にする事が多くなりましたね。
この液晶ディスプレイは「デジタルサイネージ」(電子看板)と言って、紙媒体であるチラシやポスターに代わり、近年の広告媒体として市場規模を広げています。
デジタルサイネージは動画を映し出す事が可能で、“静止画”のポスターや看板に比べて、格段に人々の注目を集められる広告媒体となっています。
以前であれば、ポスター等で使用する静止状態のロゴしか必要ありませんでしたが、動画広告に対応したデジタルサイネージの普及により、「モーションロゴ」の必要性が高まってきているのです。
スマートフォンの性能向上と普及
スマートフォンの性能向上と普及も、「モーションロゴ」の必要性に大きく関わっています。
スマートフォンの性能の向上により、スムーズに動画再生が行えるようになりました。そしてスマートフォンの普及により、スマートフォンで動画を視聴する人の割合も増加。
いつでも手元で動画を視聴できる環境が整った為、ネット上での動画広告の需要が増え、「モーションロゴ」の必要性も高まってきたのです。
コロナ禍により動画配信する企業の増加
先述した“スマートフォンの普及”の影響によって、動画共有サービス「You Tube」を視聴するユーザーは近年増加しています。
「You Tube」であればテレビCMをよりは安価に※動画広告を作る事も可能という事もあり、PRのツールとして活用する企業が増えつつありました。
※例えばAdobeから販売されている動画編集ソフト「After Effects」は月単位・数千円で購入できるようになったので、以前に比べて手軽に動画作成が始められるようになっています。
そんな時代背景の中で始まったコロナ禍。
“離れていてもターゲットやユーザーに商品やサービスを紹介できる”という事から、「You Tube」を活用する企業がさらに増えていきました。
「You Tube」では日々数多くの動画が配信されていて、同業他社に限らず、他のアカウントの動画との“差別化”は必須です。
そして、その“差別化”の為に「モーションロゴ」は欠かせないのです。
「モーションロゴに興味はあるけど、どんな風にロゴをアニメーションさせれば良いのだろう…?」
そんな疑問をお持ちの方の為に、次回の記事では「モーションロゴ」のアイデアのヒントになる実例をご紹介します。