お店の看板にロゴは必要か?
コラム 2020.07.07
新しくお店や会社などをスタートさせる際、必要となるモノのひとつが「看板」です。
そして、看板を作る際に多くの方がよく悩まれるのが、“ロゴも作った方が良いのか?”という事。
結論から言いますと、「ロゴは作った方が良い」です。
今回は、看板にロゴが必要な理由と、看板のロゴをデザインする際のポイントについて解説いたします。
■目次
「ロゴは作った方が良い」その理由とは?
新しく会社をスタートする場合、看板以外にも「名刺が必要だから…」という理由で、ロゴを作る方は多いでしょう。また、「周りの会社やお店が作っているから…」という理由で、“何となく”作る方もいるかもしれませんね。
しかし、お店などの場合は「看板しか作らないから、わざわざロゴを作らなくても良いかな?」と考えている方も中にはいるかと思います。
「ロゴは必要ない」と考える理由のひとつに、「費用が掛る」というのがあるのではないでしょうか?
ロゴを作ろうと思うと、デザイナーまたはロゴデザイン会社に依頼するのが一般的です。そうなると、ピンキリではありますが、どうしても数万円程度の費用が必要になってしまいます。発注先によっては、思わぬ高額なロゴ作成費が掛かってしまう事も…。
看板作成費に加えてロゴ作成費も掛かるとなると、「ロゴにそこまで費用を掛ける必要があるのか?」と思われるのも当然でしょう。
費用以外に、多くの方が「ロゴを作る事でどんな利点があるのか?」という疑問を持っているかと思います。
「ロゴがあった方が格好がつく」という利点だけでわざわざロゴ作成に費用を掛けるのは、勿体ないと感じる方もいるでしょう。
ですがロゴは、費用を掛けてでも作った方が良い理由があります。
ロゴは「単にお店や会社の名前をデザインしているだけ」と思われるかもしれませんが、見た目だけでは無い、とても重要な役割を持っているのです。
ロゴの役割① 認知度UP
ロゴの多くには、「シンボルマーク」という図形でデザインされた要素があります。実はこの図形の部分が、認知度を上げる際のポイントとなります。
脳には「文字よりも絵(図形)の方が記憶に残りやすい」という性質があるので、「タイピングしただけの文字」よりも、ロゴがある方が覚えてもらいやすいのです。
ロゴには文字だけの「ロゴタイプ」というものもありますが、「ロゴタイプ」が「一つのまとまり=図形」と捉えられるので、「タイピングしただけの文字」と比べて覚えやすくなっています。
新しいお店や会社は認知されるまで時間が掛かるので、誰もが「少しでも早く認知度を上げたい」と考えているでしょう。そういった場合に、ロゴは大いに役立ってくれるのです。
ロゴの役割② ブランディング
「ブランディング」というと、大企業や高級ブランドに限った“戦略”のイメージがあるかもしれませんが、そんな事はありません。
今や、どんな小さなお店や会社でも、ロゴを持っていて、マークの形や文字のデザイン・色などによって、お店や会社の個性を出しています。
周りのお店や会社が「ロゴを持っている=個性を出している」と、「ロゴが無い」お店や会社は人々から「個性が無い」と見られるので、興味を引く事は難しいでしょう。
また、ロゴが無いと、競合他社との「差別化」を図る事も難しくなります。
顧客を獲得しようと思うと、「自店・自社は、他店・他社とどんな所が違うのか?」という事を、分かる形で示さなければいけません。その役割を担ってくれるのが、ロゴなのです。
大企業や高級ブランドのような戦略的なブランディングを行う必要は感じなくても、顧客獲得の為に競合他社との「差別化」は図っておきたいですよね。
さらに、ロゴによるブランディングは、ユーザーやターゲットといった“外部”だけに効果があるものではありません。
スタッフや社員の団結力や帰属意識を高めるといった、“内部”にも効果があります。
ロゴはよく「会社の顔」と言われていますが、聞いた事はあるでしょうか?
それはロゴを作る際に、会社の理念や歴史・ユーザーに伝えたいメッセージ等をデザインに込めているからです。
そんな様々な思いの込められたロゴを、スタッフや社員の方は常に目にする事で「ロゴに込められた思いにふさわしい行動・活動をしよう」という気持ちが芽生えるのです。
ロゴの役割③ コミュニケーション
ロゴには、「会社の理念や歴史など様々な思いが込められている」と先述しましたね。
つまりロゴがあるという事は、会社そのものの事を、常にユーザーやターゲットに対して発信し続けている事になるのです。
もし「名前」がユーザーやターゲットの目に留まったとしても、ロゴが無ければ何のメッセージも発信する事が出来ません。何も発信できなければ、ユーザーやターゲットとのコミュニケーションは取れないので、それ以上の興味を持ってもらう事も出来ないのです。
新しくお店や会社をスタートさせる時だけでなく、その後もロゴは大きな役割を果たしてくれるので、ロゴを作っておいて損はありません。
※ロゴの必要性については、記事【ロゴの価値とは?ロゴの役割と必要性から詳しく解説します!】や【ブランディングに欠かせない、ロゴの役割と効果とは?】でも解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
看板のロゴをデザインする際のポイント
お店の場合は特に、先にお店のデザイン(内装・外装)が決まっていて、その後に看板のロゴをデザインする事もあるかと思います。
そんな方の為に、お店の雰囲気に合うロゴをデザインする際のポイントをご紹介します。
ロゴのイメージカラー
ロゴを作る上で、看板に大きく影響するのがロゴの「イメージカラー」です。
内装・外装を決める際、「青を基調にしたインテリアにしよう」といった具合に、おおよその色を決めるでしょう。
インテリアの色を決めた後にロゴを作る場合、ロゴのイメージカラーはインテリアの色の雰囲気に合わせる事をオススメします。
せっかくロゴを作って看板に入れるのだから、「ロゴは出来るだけ目立った方が良い」と思いますよね。
ロゴを目立たせたいからと言って、“目立つ色”を重視して色を決めてしまうと、お店全体の雰囲気にまとまりが無くなってしまいます。
「インテリアと同じ色味」または「トーン(色調)を合わせてインテリアと別の色」にすると、お店の雰囲気を壊しません。
看板とロゴのパターン
看板の形には、正方形や丸・横長等、様々な種類がありますよね。
看板の形も決まっていれば、ロゴは「看板の形に合うデザイン」で考えるかと思いますが、「それ以外のパターン」も作っておく事をオススメします。
例えば、メインの看板が横長の場合は、「横長のロゴを作ろう」と考えるでしょう。
しかし、「横長のロゴ」1パターンだけでは、別の形の看板…正方形や丸形に使おうとすると、変に余白が出来たりして、「使い勝手が悪いな…」と感じるかと思います。
ロゴは、「1パターンしか使ってはいけない」という決まりはありません。
いくつかロゴのパターンを作っておけば、看板に使える以外にも食器や紙袋・ユニフォーム等、ロゴ活用の場が広がります。
ロゴの作り方については、記事【ロゴ作成を解説!イメージに合わせたロゴデザインとは?】で詳しく紹介しています。こちらの記事も、ぜひ併せてご覧ください。
次回は、看板の発注に役立つ「よく使われている看板の種類と特徴」をご紹介します。